「私は~」という言葉は、社会とつながるID、パスワード


 前回の記事でも見ましたが、人間というのは、クラウド的な生き物です。なにげに生きていても、実は社会を代表している。

(参考)→「人間、クラウド的な存在

 社会を代表するにはいくつか要件があり、その重要なものの一つが「私は~」ということ。

 
 「私は~」とは、自分の考えや感覚を表現、表明することです。なにか言葉を発するときには「私の考え」から始めることです。

 

 アンケート調査でも、「私の考え」で答えることで適切な調査になります。もし、「人からどう思われるかな?」とか、「望ましい回答はどれかな?」とか、「親から怒られない答えはどれかな?」といった感覚で回答をすれば、適切な調査にはなりません(評価懸念をもって回答しており、サンプルにならない)。

 

 自分の回答は、何十万人、何百万という世の人たちを代表しています。アンケート調査の例などでもわかるように、私たちは個であり、全であります。

(参考)→「「私は~」というと、社会とつながることができる。」 

 つまり、「私の考え」を表明することで、社会を代表し、社会とつながっています。
 
 

 社会というクラウドの側にとっても、「私」に代表されないと形を表すことができません。
 「私」の側も、社会というクラウドを代表しないと、本当の「私」になることはできない。
 代表が機能しない状態に人間は、「私的領域」という自分でも制御できない有象無象の感情の宝庫で、容易にローカルルールに支配されてしまうからです。

 親の価値観から自立した「私」が、社会を代表することで、「社会人(市民)」になることができるのです。
(参考)→「本当の自分は、「公的人格」の中にある

 

 

 「私は~」という言葉は、さながら社会のクラウドへのログインするためのID、パスワードです。

 「私は~」ということで社会というクラウドにログインして、つながることができる。

 トラウマを負った人はしばしば「私」というID、パスワードが奪われてしまっています。

 

 「私は~」と表明すると、つっこまれたり、嫌な思いをするから、と自分の意見は言わずに隠しているのは、まさに、ID、パスワードを他人に差し出しているようなもの。
 あるいは、「私は変だ」「私は間違っている」と思わされて、どこか外に正しい答えがあると思わされているのも同様です。

(参考)→「自分の意見ではなくて、世の中こうあるべきという観点でしか意見や不満がいえない。

 外に答えなどありません。答えは、(クラウドにつながった)自分の内側にしかない。
(参考)→「結果から見て最善の手を打とうとすると、自分の主権が奪われる。」 

 

 ID、パスワードがないために、社会というクラウドにログインすることができず、代わりに家庭内LAN、学校内LAN、社内LAN(ローカルルール)に接続し、親や他者の価値観(私的領域)という歪んだコンテンツをダウンロードさせられて、孤立してしまうのです。
 

 

 「私は~」と意識して使うこと(頭の中や、発言で)で、社会のクラウドにつながることができると、徐々に、ローカルルールが、社会(公的領域)からダウンロードされてくる良質なコンテンツに上書きされていきます。

 

 

(参考)→「すべてが戯れ言なら、真実はどこにあるの?~“普遍的な何か”と「代表」という機能

(参考)→「ローカルルールとは何か?」 

 

 

 

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