トラウマを負った方は裏ルールが分からないために、二階建てになっていることが分かりません。
きれいな二階部分のみが世の中全体であるように見えています。
そうすると、他人からの悪意、敵意や邪念に接したときに
それが世の中では当たり前の一階部分であることが分かりません。
するとどうなるかというと、
きれいな二階部分のみであるはずの世の中で、相手から悪意、敵意や邪念を向けられる自分はよほど何か問題があるのではないか?自分が悪いのではないか?
本来は善人であるはずの相手を怒らせるようなとても失礼なことをしでかしたのではないか?
としてダブルバインドにかかり、自分を責め、罪悪感を感じるようになるのです。
もっといえば、相手に罪悪感を抱かせるのも攻撃の一種です。
世の中が二階建てになっていることをわかっている普通の人たちからしたら、
「それ、単に攻撃されているだけですよ」
「いじわるされているだけですよ」
「嫉妬されているだけですよ」
という話なのですが、そのことがどうも理解できません。
さながら、カルト教団に入っている信者さんが、教祖のおかしなふるまいを見て、そのように見える自分の頭がおかしい、と自分を責めるかのようです。
信じていない人から見たら、
「それ、教祖さんがおかしいだけですよ」
で終了なのですが。
自分のコミュニケーションの能力の問題だ、として、自己啓発に励んでみたり、NLPなどを学んでみたりするのですが、根本的な解決策にはなりません。
それはそうですが、前提がずれているのですから。
(二階部分しかない世界で自分がおかしいから問題が起きている、と思い込んでいる)
相手からの悪意、敵意、邪念が飛んで来たら、それをキャンセルする力が必要です。その大元は「愛着」になります。
(参考)→「「愛着障害」とは何か?その症状・特徴と治療、克服のために必要なこと」
ただ、トラウマを負った多くの人の場合、愛着が持てていません。そのため孤独な中、自分で自分を支えなければなりません。
頭を使って自分の正当性の根拠を探そうとして、攻撃してきた相手の不正の証拠を見つけようとします。
そのために、ぐるぐると頭が回り続けるようになります。
●よろしければ、こちらもご覧ください。
・ブリーフセラピー・カウンセリング・センター公式ホームページ