女優のように生きる

 

 自己肯定感という言葉を最近はよく耳にします。

 本もたくさん出ていますし、NHKの子供番組を見て驚いたのが、そこでも「自己肯定感」って言葉が出てきたことです。

 
 文字通り、自分を肯定し、自信を持つということですが、自己肯定感を持とうということを実践するときに間違ってしまうのが、綺麗にやろうとしてしまうこと。

 綺麗に実践しようとすると、多くの場合、ログイン、ではなくログアウトしてしまう方向に向かってしまいます。

 私がよくクライアントさんにアドバイスさせていただくのは、「女優のように生きる」ということです。

 最近はジェンダーフリーということで、性別を前提に言うのは問題がありますし、女優さんにも色々なタイプの方がいるわけで物事を一様に言うことには常にリスクがありますが、ここではあくまでわかりやすく、俗なイメージということをお断りさせていただきますと、、

 

 女優さんのイメージというと、気が強い、わがまま、自分中心、という感じですが、まず自我を出して生きる、ということがまず必要だ、ということです。

 それができた上で、相手のことを思いやるとか、客観的に捉えてみる、ということはありますが、最初から、自分にも非があると考える、相手のことを思いやる、客観的に捉えてみる、といったことでは、自己肯定感など身につくはずもありません。

 つねに、まずは自分が大事にされて当然だ、がすべての起点。

 

 

 これは決して突飛な考えではありません、なぜなら、赤ん坊っていうのはそもそもそうだったはずです。
 大切に扱われることを求めている。大切にされることを土台にすることが「愛着」というものですから。

 

 上司に怒られたら、すいませんといいながらも、

 「なによ、なんでそんなことを言われないといけないのよ」 と考える。
  
 批判されても、
 「私は悪くないわよ」と考える
 
 無下にされたら、
 「もっと大切に扱いなさいよ。誰だと思ってんのよ」と考える。

 

 

 自己肯定感、自尊心って、本来こういうものです。

 自我はすべての原点。
 
 自我を原材料として、社会的動物として成熟していくのが人間です。

 その順番を経た人が、人格者ね、あのひとは柔らかいね、協調性があるね、仕事ができるね、という人であって、その逆ではない、ということです。

 順番を逆にすると、あの人は周りのことを考えていないとか、真逆のことを言われて、人格を否定されて混乱することになるのです。

 
 こうしたことも、暗黙のしくみ と言えるかもしれません。
 

 

 

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