自分の子供のころの記憶が薄い人はトラウマの疑いが高い

 

 トラウマを疑うポイントとして、よくあげられることの一つは、子供のころの記憶が薄かったりある時期の記憶がポッカリと抜けていたりすることがあります。

 

 
 カウンセリングでは、初回や事前に問診(インテーク面接)を行いますが、その際に、生育歴(育ってきた歴史)を伺います。

 その際に、子供のころの記憶が比較的薄い人がいます。

 若い方でも、過去をほとんど思い出せない、なんていうこともあります。

 

 あるいは本人は思い出しているつもりでも、漠然としていたり、普通の人からすると薄いなあ、と感じることがあります。
 「えっ、過去って皆さん、そんなにはっきり思い出せるものなんですか?」
と尋ねられる方もいます。

 

 

 よく有名人の自伝などを見るとわかりますが、小さいことも詳細に書かれているものもあります。
(三島由紀夫はおなかの中の記憶も覚えていた、という本当かどうかはよくわからない話もあります。)
 普通は、わりと思い出せるものです。

 

 

 一方、トラウマを負っていると、欠けたり、薄くなったりします。それは、そのときの記憶がまったく飛んでいるか、記憶されていても海馬で整理されないままであることが原因です。

 

 

 筆者自身も10年前にトラウマのケアを受けた際には、「幼いころの記憶が薄い」と指摘されたことがあります。
 自分ではそんなつもりはなかったのですが、自分ではわからない記憶の薄さや欠け、というのは知らず知らずのうちに起きている可能性はあります。

 

 
 皆様も、自分自身の過去を振り返ってみて、記憶がほとんどない時代がある、あるいはあまりよく思い出せない、という場合は、結構、トラウマが疑われるかもしれません。

 

 

(参考)

→「トラウマ、PTSDとは何か?あなたの悩みの根本原因と克服