「心に聞く」のさらなるしくみ

 

 ダメ出しを避けて、本質に迫るための方法の一つに、「心に聞く」というメソッドがあります。

(参考)→「「心に聞く」を身につける手順とコツ~悩み解決への無意識の活用方法

 

 「心に聞く」を何か、神秘的な、不思議な技術であるかのように誤解している方もいますが、実はそうではありません。ちゃんと、合理的な仕組み、種があります。

 

 人間の脳とは、社会的脳といって、複数のモジュール(ネットワーク)から成り立っているといわれています。

 アメリカの心理学者マイケル・S・ガザニガなどが提唱している仮説です。人間は一枚岩ではなくて、複数のネットワークがいつも並行して動いているような存在です。

 

 解離性障害の研究をされている岡野憲一郎教授は、
「心のどこかに無意識と呼ばれる部分があるのではなく、意識やとのつながりが現在立たれているネットワークが、無意識とよばれる」(「心のマルチ・ネットワーク」) としています。

 

 パソコンやスマホを思い浮かべるとよいと思います。
 LINEを操作している裏では、FacebookやYahooのアプリが動いていて、ニュース速報などを知らせてくれたりします。その時、LINEは「意識」で、その他のアプリは「無意識」になります。

 

 バックグラウンドアプリのアラームが制御できないと、人間の場合それは「幻聴」「幻覚」と感じられます。
 たしかに、スマホでもポップがうるさい時はありますね。
 人間は、生まれてくる中で、他人の考えや社会の規範などをモジュールとして“内面化”しています。
自分の考えと考えているものの正体は、実は内面化した他人の考えだったりするのです。

 

 ダメ出しが激しい両親のもとで育つと、それらがモジュールとして常に作動し、邪魔をして物事の本質をとらえること、無意識に任せることを妨げます。

 

 

 

 “「心に聞く」のさらなるしくみ”とは何かといえば、自分を助けてくれる、味方となるモジュールを「心(あるいは光)」と意図的に名付けて、名指しで指名することで、それ以外のモジュール(ダメ出しやノイズ)の邪魔を排除する技術、言葉によって脳内の特定モジュールとつながる方法なのです。

 

 

 

(参考)→「「心に聞く」を身につける手順とコツ~悩み解決への無意識の活用方法

 

 

 

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